軟骨にピアスを開けた。

ピアスを開けると、なぜだか安心する。

私は皮膚が弱くてホールがなかなか安定しないのだけど、それでも性懲りも無く開け続けている。


初めてピアスを開けたのは、高校2年のときだった。当時すきだった人が覚悟のしるしに、と開けているのを真似て、彼に開けてもらった。そのとき何を覚悟したのかは覚えていない。でも、開けるときはいつも何かを区切ろうとするときだ。


軟骨に開けたのは初めてだった。いっこめは失敗してしまい、その数日後にもう一度開けた。その子はまだ馴染んではいないものの、私の耳に居てくれる。


ホールが安定した頃には、最初の頃のような安心感は消えてしまう。多分、ある種の達成感のようなものを感じたいのだと思う。痛みをこらえることができたという証。


就職が決まったから、いままでのように何も気にせずピアスを開けることはもうできない。でも、それでも、きっと私はまた震える手でピアッサーを耳にあてるだろう。